園庭整備を終えて

川茂保育園

園長 川茂 唯順

園庭整備後の最も大きな変化は、遊びの環境について職員同士の対話が活発になったことです。以前のような滑り台やジャングルジムといった固定遊具だけでは、環境に変化を加える余地が少なく、園庭について話し合う機会もほとんどありませんでした。可変性の少ない園庭では、環境構成への意識が薄れ、「ただなんとなく遊ぶ」といった光景も見られました。

園庭デザインに職員が関わったことで、自分たちで作り上げる「わたしたちの園庭」という当事者意識が芽生え、「子どもの声を反映し、遊びが停滞せず発展するには、どのような環境構成がよいか?」「今子どもたちが関心を持っている遊びを展開するには、何を置くべきか?」といった対話が自然と生まれるようになりました。

園庭環境や保育内容の発信について職員の対話が進むにつれ、子どもたちの興味への関心も深まり、遊び方もより発展的なものへと変化しました。園庭の改修は、園児たちはもちろん、職員も含めてみんながわくわくする保育へ、保育の在り方そのものを見直すきっかけになったと感じています。